2009年 02月 24日
税務署事件 |
税務署事件
重い自動ドアは、8:30までは、梃子でもあかない。
たとえ、雪が降ろうが雨が降ろうが、時間が来なければあかないのだ。来庁者が高齢者でも、寒さで凍えても。
さすが血税を決める役所である。
8:30には、入場したが実際に始まるのは9時からである。すでに40人ぐらい、テーブルに待たされ立っているが・・・時間が来なければどうにもならない。
そこに60代後半と思しき、帽子・マスクをかけた小柄な老人が・・・いえいえ、元気は青年ですね。
開口一番、案内係の職員にむかい、
「なぜ、8:30なんだ! 職員はお茶でも飲んでいるのか!」
案内係は尻込みしながら・・・「お待ちください、今案内していますので」 を繰り返す。
どちらも人の子ではあるが・・・・
老人の怒りは、収まらない。
大声を出し、掴みかかりそうな勢いである。
呆れ顔の人たちも、内心では同感なのだ。早い時間から来て、待たされ、また長い時間をかけられる。
かくいう仕事人も、老人の意見には賛同はする。
同時に、罵声を浴びさせられても淡々と案内を続ける職員の強かさにも共感する。
罵声を浴びる彼も、実は数年後には定年のはずだ。
眼鏡の奥には、精気のない機械的な瞳が鈍く輝いている。白髪交じりのその姿、もしかするとカモフラージュか。
怒号と罵声は、その後1時間ぐらい続いていただろうか・・・・
案内係は、何もなかったように案内を続けていた。
怒号を受け止めたのは、また別の職員である。
怒りを撒き散らしていた老人のその後は定かでない。
たいした事件ではないが、あの場所に善意や誠意は感じられない。
殺伐とした世界の中で、初老の老人だけが生きて見えた。
その主張が正しいかどうかではない。
自らの存在を誇示したただけでも、彼は目的を果たしたのだ。
血税をおさめるための悲痛な叫びを。
重い自動ドアは、8:30までは、梃子でもあかない。
たとえ、雪が降ろうが雨が降ろうが、時間が来なければあかないのだ。来庁者が高齢者でも、寒さで凍えても。
さすが血税を決める役所である。
8:30には、入場したが実際に始まるのは9時からである。すでに40人ぐらい、テーブルに待たされ立っているが・・・時間が来なければどうにもならない。
そこに60代後半と思しき、帽子・マスクをかけた小柄な老人が・・・いえいえ、元気は青年ですね。
開口一番、案内係の職員にむかい、
「なぜ、8:30なんだ! 職員はお茶でも飲んでいるのか!」
案内係は尻込みしながら・・・「お待ちください、今案内していますので」 を繰り返す。
どちらも人の子ではあるが・・・・
老人の怒りは、収まらない。
大声を出し、掴みかかりそうな勢いである。
呆れ顔の人たちも、内心では同感なのだ。早い時間から来て、待たされ、また長い時間をかけられる。
かくいう仕事人も、老人の意見には賛同はする。
同時に、罵声を浴びさせられても淡々と案内を続ける職員の強かさにも共感する。
罵声を浴びる彼も、実は数年後には定年のはずだ。
眼鏡の奥には、精気のない機械的な瞳が鈍く輝いている。白髪交じりのその姿、もしかするとカモフラージュか。
怒号と罵声は、その後1時間ぐらい続いていただろうか・・・・
案内係は、何もなかったように案内を続けていた。
怒号を受け止めたのは、また別の職員である。
怒りを撒き散らしていた老人のその後は定かでない。
たいした事件ではないが、あの場所に善意や誠意は感じられない。
殺伐とした世界の中で、初老の老人だけが生きて見えた。
その主張が正しいかどうかではない。
自らの存在を誇示したただけでも、彼は目的を果たしたのだ。
血税をおさめるための悲痛な叫びを。
by xqptd923
| 2009-02-24 20:44
| 日記
|
Comments(2)