インパクトドライバー物語

テレショップや、食品売り場の売り子さんの掛声、実演・・・実に見事です。

購買意欲をそそり、安いという印象ばかりでなく、使いたくなるようなその実演。


同じ売り子さんでも・・・実演が下手で、売り込む気持ちが全然感じられない人もいる。

初心者でも、ベテランでも・・・商品知識やセールストークがないものからは、やっぱり購買意欲はそそられない。


話は変わります。（実は、同じでたとえるものが違うだけ・・・）

現場で使うインパクトドライバー。

あっという間に、ビスを止める事ができる素晴らしい道具。

たまに・・現場で見ているお客様が、｢いいですねぇ、便利で。欲しいなぁ・・｣と。


そうなんです。毎日使う我々にとって、このインパクトドライバーの先端は、ある意味指先なんですよね。

単なる道具でも、握った瞬間・・・それは微妙な力加減と、握り加減・・・対象物の硬さや、ビスの長さなどを瞬時で判断して使うわけです。瞬時で判断・・・といっても、いちいち考えるわけじゃない。

ビット（先端）から伝わる様々な情報を・・・脳のどこかで分析している訳だけど、実際のところそういう意識はない。

むしろ・・・身体が覚えている・・といった方が正しいのかも。


何百・何千・何万本とビスを打つ間に、体に刻みこまれていくんですね。


売り子さんの実演も、その絶妙な言い回しも・・・・このインパクトドライバーと同じです。何百人という人の前で・・・・最高の実演をするからこそ、その技が磨かれ・・結果商品が売れていく。

仕事人のインパクトをみて・・・欲しくて買った方も、記憶の中で５人程度はいます。（量販店商品）

彼らが上手に使いきれているかどうかは定かではありませんが、少なくても日曜大工には大いに役立っている事でしょう。

それはそれでいいんです。それを使って商売をするわけじゃないからね。

けれど、プロを目指す立場にいるものは・・・セールストークにしても、その道具の使い方しても・・・やっぱり

購買意欲をそそるようなものにならなきゃいけない。

それができるかどうか・・そのように努力しているかどうか・・・・それは第一線に立った時明らかになる。