その一言の質量

今日は、某所で手業施術。

現地到着後、少々の草刈りを手伝いし、一服・・・・

彼は次の一言を事を・・・・・

「いいですねぇ、彼女たちの動き」

「私もやってみたいです」・・・・・そういうチームを作りたいという意味でしょう。

「嬉しいでしょ、女性に囲まれて」　と。

確かに、彼女たちの元気はつらつ、活発な動きは、見ていても心地よい。楽しみながらやっているように見える。その実・・皆それぞれ努力と汗があるのだが・・・


そういうチームを作るために・・・５年近くの月日がかかりました。けれど、このチームは、私物ではなく、あくまでも自立していく女性たちのリーダー。やがて彼女たちがそれぞれのチームを率いるオーナーに。

女性に囲まれて嬉しい・・・ふむぅ・・美女ならハーレムですからぁ、誰もがうらやむ事でしょうね。

しかし彼女たちは、プロを目指す者・・さらに言えば、プロを育てる側になる教育者。現場主義的教育の中で、美女うんぬんは、ありませんね。

むしろ・・・いくら綺麗でも役に立たなきゃ意味がないし、そうでないものはなおさら連れて歩くわけには・・

姿形の美女揃い・・・どこぞのコンテストじゃあるまいし・・、お客様もそんなことは望んでないし・・・・


窓の向こうからの景色・・・・・・

Ｆマスターの指揮下の下、只今研修中のＷさん。室内から連れ出して、屋外から室内を眺めさせた。

どかっ・・とイスに座るもの。口に食べ物を一杯頬張りながらしゃべるもの・・・・

誰より座っていいはずのものが、ひざまずき周囲を見渡し、急ぎ食事を済ませている姿。


なぜ、彼女が指導者になれないのか・・・それは口に何かを詰め込んで喋るからだよ・・・と。

なぜ彼女が立てられないか・・・自分が座っているからだよ・・・立てて始めて立てられるものをと・・・・・・


その一瞬の違いが大きな違いになるんだよ・・と。

そしてもうひとつ・・・・・・・・屋外にある様々な植物の葉をつぶして匂いを嗅いでみた。

同系の植物は、同系の臭いが・・・人も同じだよ・・と。バラバラに植えられていても、姿形・特性をインプットできれば・・・触れずとも・・語らずとも・・・そのすべてがわかるようになるよ・・・と。

Ｗさん曰く・・・「だから、Ｆマスターが、ここでしょ！」って言いあてられるんですねと。

良い師に巡り合えたのだから、大事にしなさいね・・・と。


暫くしてのち・・・彼もまた同じ質問を・・・・・「どうしてわかるんですか？」と。

調律師なら・・・音だけでわかる世界を持ってる。

鍛冶屋なら・・・叩いた音で鋼がわかる。

何に視点を置いてきたか・・・・・・・

どこに心を置いてきたか・・・・置いているか・・


未熟な私は・・人に視点を置いてきた。憎しみと悲しみと喜びと祈りをこめて・・・・いつか自分の心をコントロールできるようにと・・・・・・・・・・・・・

まだまだ道は遠いけれど・・・・みてきたものに間違いはないし、みている今に間違いはない。

たとえそれが間違いでも、後悔のないように・・・・・・・・・


五年の月日を振り返ってみて・・・・・・・この先の５年にかけるだけの値打はあると信じている。