桃栗三年柿八年 賞味期限と消費期限

桃栗三年柿八年　　この諺は、これらが結実するまでの年月を意味する。

石の上にも三年　　　　この諺は、人に用いる。人の場合、これぐらいの期間を経て経験を積めば・・・

転石コケを生ぜず　　　これも人に用いるものだ。　良い引用ではないが、じっとせず落ち着きのない人は結局は

大成しないという意味に使います。一方、苔を汚れと解釈して、とどまる、停滞しなければ、それはいつまでも輝く・・・という解釈もあります。

学生だった頃・・・英語の先生と激論になった経験があり、仕事人は後者の解釈をしました。

だから今でも覚えている英語です。

A rolling stone gathers no moss.

だからというわけではないけれど・・・・・転職回数は30回か・・・


さて話を戻そう。果樹園経営で、先の桃や栗でいうなら、結実期間を過ぎてその実をつけなければ、どんなにその樹木に思い入れがあったとしても、伐採しなければならない。

そして新しい苗木を植えなければ、経営は成り立たない。

学校でいうなら、留年が続けば卒業は危うい。そして留年が長引けば・・・社会人としての第一歩も必然的に出遅れる。


女塾は、学校ではない。よって、入塾するときの年齢や体力、職業上の経験値は様々である。

いわゆる個性に相当な違いがあるところで、学びが始まる。

若ければよいか…というと、必ずしもそうではない。

では、人生経験があるからといって、必ずしも指導者になれるかどうかは定かではない。


時に度胸も必要だし、器量もいる。また、研鑽を惜しまず、経験値を上げていくなら、老若にかかわらず必ずその道の達人になる。


賞味期限というものがある。これを人に例えるならば・・・舞台に立てる年齢を言う。また、おおよその成長にかかわる歳月も意味する。

入塾後・・遅くとも三年程度でその真価を発揮するか、何らかの片鱗が見えなければなるまい。

賞味期限は、食品上は生もの・お菓子などで使われる言葉である。いわゆる鮮度の一つである。

では人に例えればどうなるか・・・・それは若さではない。学んだ事を実践できる時期であろう。


学んだ事をいつまでも使わなければ、それが身につくことはない。そしてそれは、やがて色を失い、無意味な学びとなって朽ちていく。

何かを学んだら、即実践しなければならない。それが鮮度を保つ唯一無二の法則なのだ。

使えば使うほど、学びの鮮度は上昇する。磨きがかかり、輝きだす。


残念ながら、食品等の表示に偽装があったりする。人も経歴書には、虚偽の記載があったりする。

学びも似たような性質がある。学んだ学んだといっても、ノートに記録しているだけで実践経験がゼロだったり・・・・


学びし者が植樹する苗は、花が咲き、結実する苗である。しかしこれが叶わぬとすれば・・・・その原因は以下のとおりである。

燦々と輝く太陽がないか

昏々と湧き出る命の水か足りないか・・

肥沃な大地と栄養がないのか・・・・・・

最も大事な・・・けして枯れることなく、折れることのない愛情が不足しているのだ。

その愛情は・・・育てるもの自身・・・所有者のあなたである。


七年の歳月を経て・・・今一本の苗木は病に侵された。自然界における淘汰である。