雇用条件と志願兵

人材派遣は、もう新しい言葉でも文化でも産業でもない。

日本に定着した雇用体系である。賛否両論があるが、雇用側からすれば、不安定な経済状態から、また人材の育成・コスト・終身雇用制などなど・マイナス面を減らすことができるシステムである。

さて・・仕事人は個人事業なので、誰かを常用で雇用することはない。
規模の大きい現場であれば、分業・業務委託すれば解決するし、基本的に、自分でやれることはやる・・と言う主義である。

それでも、時々応援を依頼するが、ここには幾つか細かい条件設定がある。

大きな点でいえば、やはり人間性である。

お客様の家の中に入るという性格上、外見・中身のバランスが大切である。

挨拶ができるかどうかも重要である。


次に、仕事のスピードと、応用力である。アルバイトや、初体験の場合、どうしても不安や未経験ということで、能率は下がる。しかし、応用力のある者にはできる限り任せてみて、様子を見る。

物を処分する・或いは壊すということは、丁寧さよりも、絶対的なスピードである。時間給設定の賃金形態ではないので、短時間で仕事が終わっても、賃金は約束どおりに支払っている。


仕事を任せられるかどうか・・ここに書かない部分でも、平均３０以上のチェックリストから結論を導き、採用するか否か・・というわけである。


仕事を任せる・・という場合、二つの方向性がある。ひとつは、日常の業務を含め、しっかり査定し、能力やその他条件が整い、業務命令として出す場合である。

もうひとつは、志願・・本人自らの志願である。無条件で任せる・・というような事はないが、志願・自発的行為の場合は、本人の能力・決意・経験など、任せてみて評価する部分で楽しみがある。


仕事人としては、後者が好きで、現在までこういう自発性のある者をできる限り支援し、可能な範囲で助言している。


頼んでから、はい、やらせてください・・というのは、ある程度経験すれば可能である。

しかし、未体験のものでも、勇猛果敢で、自己責任の取れる人材であれば、志願という勇気を正しく評価するために採用する。

勿論、しっかりした監督責任者がいれば、ということが前提である。


頼まれてやる者と、自ら志願する者では、長い時を経て、結果は大きく変わるのだ。


これはビジネスである。

優秀で意欲の高い者を優先するのが、正しい選択である。

やらせてください・・・やります！！・・この言葉は、自身の経験と能力と財産を豊かにする魔法の言葉である。